【絶対必須】タイムを伸ばすために絶対に行うべき閾値走

ラニング閾値走練習

こんにちは!皆さん閾値走(LT走)は行っておりますでしょうか?私は週1~2回取り入れております。この記事では、閾値走を行う目的、設定ペースや、距離を解説しております。この記事を読むことで陸上長距離走に携わる人全員が、乳酸処理能力を向上させるための効果的な練習を知ることができ、タイム向上を狙うことが出来ます。

閾値走とは?

ランニング中に運動強度を徐々にあげていくと、筋肉への酸素の供給がおいつかなくなっていき、エネルギー供給体系が、酸素優位から無酸素優位な状況になっていきます。この境界を閾値といいます。乳酸から計測した境界点がLT、排出される呼気(二酸化炭素の量)から計測した境界点がVTと呼ばれております。閾値走とは、これらの境界点付近で走るトレーニング法となります。

閾値走の目的・効果

閾値走の目的は、身体の乳酸処理能力をあげることです。図1をみてください。これはランニング中における身体の乳酸濃度(縦軸)とランニングの速さ(横軸)の関係を表しております。身体中の乳酸濃度と速さの関係は、直線的な関係ではなく、ある速さを境に急激に上昇していることが分かります。閾値付近で継続的に走ることによって、身体の乳酸処理能力が、図2のオレンジの△のように変化していきます。

図1トレーニング前の血中乳酸濃度と運動強度(説明用)
図2トレーニングをつむと同じ血中乳酸濃度でもスピードが出せるようになる(×:トレーニング前 オレンジの△:トレーニング後)

閾値走の取り組み方

ダニエルズフォーミュラにおける閾値走の取り組み方は、いわゆる「閾値走」とクルーズインターバルの2種類があげられております。

閾値走(テンポ走)

設定ペースはVdot Calculatorというアプリに直近のレースや自身の予想タイムを入力することでわかりますが、その設定ペースにて20分~30分間疾走します。このペースで走るとわかるのですが、結構きついです。一言でいうなら早め短めのペース走に該当します。なかなか気合をいれて行わないと失敗する練習です。心拍数にすると最大心拍数の88%から90%に該当します。(心拍数なら大抵の人が165~173あたりだと思います)

クルーズインターバル

閾値走の分割バージョンです。設定ペースは分割だからといって速度を上げる必要はありません。疾走時間が5~6分当たり1分程度の休憩時間をとることが推奨されております。完全休憩でもよいですが、jogでつないだ方がもちろん効果は高いです

閾値走とクルーズインターバルのメリットデメリット比較

閾値走とクルーズインターバルは、閾値付近で走る時間、練習後の自信のつき方の2点に関して、それぞれ補完の関係にあります。クルーズインターバルは分割して強度を落としている分、本数を重ねることで、閾値付近で走る時間を確保しやすいですが、閾値走は(クルーズインターバルに比べて)時間を確保しにくい反面、連続で走って言ることに対する自信につなげやすいです。本番に近いという意味ではやはり閾値走に軍配が上がるかと思います。レースに近い時期はより実践的な閾値走を、レースがあまりない鍛錬期間には、クルーズインターバルで量をこなすという用に時期によって分けてもいいと思います。

マラソンに向けた練習のバリエーション

マラソン練習では、閾値付近のペースとマラソン本番ペースを組み合わせて走る練習があります。この練習を行う目的は、レース中の起伏、風の強弱などでペース変化を余儀なくされた時の順応です。推奨されているのはマラソン本番ペースでのランニング中に2回閾値付近で走ることです。

練習例としては、12.8km(Mぺース) + 1.6km(Tペース) + 6.4km(Mぺース) +1.6km(Tペース) + 1.6km(Mペース)をノンストップで行う練習になります。これをやった実感としては、1.6km(Tペース)から6.4km(Mペース)がきついですね。Mペースがそれほど遅いペースでないのに6.4kmというそこそこの距離を耐えるのがなかなかきついです。最後のTペースへの上げは終わりも近くメンタル的に頑張ることができます。

最後に

皆さん閾値走について、理解できましたでしょうか?インターバルの記事はすでに過去記事で上げておりますので、そちらも記事も興味があれば見ていただけばと思います。

インターバルトレーニング過去記事

参考文献

・ダニエルズフォーミュラ 第4版

・URL

「運動の指標としてのAT, LT, OBLAの持つ意味」

運動の指標としてのAT, LT, OBLAの持つ意味
J-STAGE

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